7.長野県生コンクリート工業組合ホームページ

質  問  箱

ここでは、技術的なもの・・日頃不思議に思っていること・・こんな風になってしまった・・など なんでも質問箱にお寄せ下さい。

 

現在、質問箱に34個有ります。参照してください。


 

  晩秋、落ち葉の公園、伊那地区

[ メール題名 ]:
[ 氏  名 ] :
[ E-mail ]  :

[ 質問内容]:お気軽にご意見ご感想をお寄せください。


質問事項を掲載します。どしどしご意見を下さい。

 

質問内容一覧

1 石膏ボードの粉は入れられない。
2 長野県内の配合別W/Cは?
3 ゴーラル曲線、品質管理方法は?
4 ゴーラル曲線は?
5 家庭用のコンクリートの作り方。
6 2002年標準示方書 改訂内容。
7 テストハンマーによる補正は?
8 一般家庭で舗装を打ちたい
9 コンクリートの中性化
10 28日圧縮強度の目的は?
11 試験強度と推定式の関係
12 ゴーラル曲線の出典は
13 W/C指定の強度算定式は
14 生石灰混入でポップアウト現象が発生、詳しい文献は?
15 1N/mm2って厳密にはどういう意味?
16 一年後のコンクリートの含水率は?
17 テストハンマーによる早強コンクリートの材齢係数
18 ニュートンとメガパスカルの関係
19 マスコンの打継ぎ日数の規定
20 コンクリートの下からシミが
21 砕石2005の配合比の求め方は
22 品質管理監査の監査項目は
23 水和熱膨張は材令何日まで? コンクリート自己収縮は材令何日から何日まで?
24 供試体の高さが直径の2倍の円柱、強度が圧縮・引っ張りの理由
25 10年間の強度の増加・減少は。
26 ンクリートに黒っぽい(グレー色)の斑点模様が一面に見られます。
27 基礎コンクリートがステンレス製ヘラで削れる
28 寒中の施工での湿潤養生の期間は
29 高性能AE減水剤を使用した場合はJIS外品になる?
30 コンクリート上の玉砂利(白系)が赤っぽく変色
31 シュミットハンマー測定の補足値は
32 鉄筋構造物(ボックスカルバート)の打ち継ぎについて
33 コンクリート用練り水の塩分濃度を下げて使用したい
34 4日目の圧縮強度を計算で出す

 

年月 質問事項 お答え

 2002
  2/6

私は,石膏ボードの分別粉砕機のメーカーに勤めております。
 機械は、紙と石膏ボードの粉と分別されて出てきますが,紙は燃やす事が可能なのですが,
石膏の粉の始末に困っております.石膏の粉自身をコンクリートやブロックに混入して何かに
役立てる事は,可能ですか?
 現在そのようなやり方を長野県内で行っている所は有りますか?
 ご質問の件ですが、可能かもしれません。としか言えませんが、お許しください。と、申しますのは、コンクリートの原材料にはいくつもの産業廃棄物がリサイクル化され、生産されているからです。ただ、混入されることによっての特性はきちんと掴み規制されています。セメントに溶鉱炉・火力発電のスラグ・粉塵人工骨材も焼却灰などを焼成し作られるようになってきました。余談ですが、狂牛病の骨粉もセメント焼成に入れられたようです。また、従来から、古タイヤ、パチンコ台なども使われています。(詳細はHPに掲載する予定です。)これらは、構造物を対象にしていますが、そうでない多目的なものにもヒントがありそうです。木のチップなどを入れて屋根材に使うこともあり、用途に応じて何か開発できるかもしれません。
 もう一つのご質問の長野県内での取り組みは、まだ聞いていません。

  2002
   2/21


 今回お尋ねしたい件は、最近のコンクリート構造物の経年劣化による剥落事故が鉄道各社においても、大きな問題となっております。
 弊社におきましても、土木学会のコンクリート標準仕方書における100年もつ構造物を造るために中性化対策としては、水セメント比50%以下にすれば、照査しなくてよいとの項目から、今後土木工事の発注段階から、水セメント比50%という指針を組み入れる検討をしています。
 しかしながら、コンクリートの圧縮強度は水セメント比に左右されることは周知の事実ですが、各地方(各プラント)において、強度は微妙にちがっているように聞いてます。
 そこで、おいそがしいところ大変申し訳ありませんが、貴組合において、把握されている、データ(例えば27ー8ー25、或いは30ー8ー25では水セメント比はいくつぐらいというような数字)で差支えない数字がありましたら教えて頂けないでしょうか。
長野県内は地形的にも入り組んでおり、骨材にも差があります。その状況の中で、全県下約120工場の配合を把握するのはなかなか難しいことですが、今後の課題として取り組んでいるところです。現在は、協組単位の平均的配合を作成し、積算資料に使っています。このデーターの一部をまとめましたのでお送りします。参考になれば幸いです。

協組は全部で12協組あります。所在地がその地区のほぼ中心になると思います。長野県土木部への報告データーですので土木配合だけです。

Excelで作成されています。

 
   近況調査結果の質問資料01

 2002
  3/9

 自分は建設会社に勤めている土木屋ですが、国土交通省発注の年度末工事において、「生コンの品質管理において、創意工夫をしました。」という管理資料を作成したかった所、ゴーラル「Age−f」曲線」のことを聞きましたが関連資料が無かったので、錦地の
生コン工業組合のホームページを見ましてメールさせて頂きました。よろしくお願いします。
 又、その他、短期工事の品質管理及び工程管理等に利用できるものがあれば教えて下さい。

(ゴーラル曲線について。)
 コンクリートの材齢から強度あるいは比率を求めるもので、基本式は、 2002年制定コンクリート標準示方書[施工編]4.2.5コンクリートの力 学的特性の設計値【解説】(解4.2.11)式がそのようです。材齢に応じ た強度発現曲線が画けます。
(品質管理について。)
 通常、工場あるいは現場で行う手法は、JIS Z 9021 シューハート 管理図法を使っています。JIS規格票の本文・解説に詳しく書かれて おりますのでみてください。
(工程管理について。)
 強度管理が主眼となっており、早期に推定する方法がいくつかあります。 古いもので、JIS A 1112 コンクリートの洗いい分析試験。あるいは オーソドックスな、計量値と骨材の表面水率測定値から実際の単位水量 やW/Cを推定する方法などがあります。余談ですがこの方法で、今年は 長野県の全国統一品質管理監査の折りに、単位水量を調査しました。 また、温水養生方法による、JIS A 1805 温水養生による早期判定試験 もいくつかの工場で使われています。 最近では、打設時に推定しようとする動きがあり、各種の手法が開発さ れています。「セメント新聞社 コンクリートテクノ 2001年12月」に
 特集で掲載されておりますので参照してください。内容について詳細に書けなく、参考図書のみの案内で申し訳ありません。今後とも、よろしくお願いいたします。

お礼の絵はがきありがとうございました。
 <<サイボーグ009>>

 

 2002
 7/4

ゴーラル曲線についてその強度算定方式を知りたい。
 

補足:何度かメールしましたが、届きません。

 

 遅くなりまして、申し訳有りません。
 前回、同様な質問がありました。
 <<<
 ゴーラル曲線について。
  コンクリートの材齢から強度あるいは比率を求めるもので、基本式は、
  2002年制定コンクリート標準示方書[施工編]4.2.5コンクリートの力
  学的特性の設計値【解説】(解4.2.11)式がそのようです。材齢に応じ
  た強度発現曲線が画けます。
>>>
 ということで、EXCELでグラフを描いてみました。確認してください。
ZIPで圧縮しました。15KBほどです。2002/7/19でウィルススキャン済み。

補足のとおりですので、近況・調査結果のページに貼り付けました。

    近況調査結果の質問資料02

 

5 

2002
 7/13

家庭用の花壇とか庭の舗装にコンクリートを使ってみたいのですが、普通ボルトランドセメントと川砂利の混合割合を教えてください。できれば容積比率を教えてください。  遅くなりまして、申し訳有りません。
家庭用の庭に使うのであれば、18-8-25 N でいいのではないでしょうか。
長野市内の川砂、川砂利配合で(良くもなく悪くもなく)以下の数値です。


1立方メートル(空気量4.5%)
  水  セメント 砂  砂利  混和剤       W/C 
質量表示 152 250 826 1051 2.50 kg    ( 61% )
容積表示 152 156 516 657 2.75 リットル

約120 18.24 1袋 62 79 0.3 リットル 
  リットル   (30kg)

ご存じのように、生コンはすべて質量表示します。ここの容積換算は、
セメント、砂、砂利単身で計る場合です。1.6kg/リットルにしてあります。
砂、砂利は濡れていない状態(表面乾燥飽水状態)です。セメントは袋で計
った方がいいでしょう。混和剤(AE減水剤)は一般に販売されていないよう
ですので、お近くの生コンプラントで分けてもらったらどうでしょう。

 

 

2002
 10/11


2002年制定のコンクリート標準示法書の改定内容が、まとめられたメール等は無いのでしょうか?
本を見るより比較表であれば最高なのですが
 
いろいろ探してみましたが、良いものはありませんでした。土木学会108コンクリートライブラリー2002年版コンクリート標準示方書 改訂資料には改訂概要がまとめられていますが、見辛いです。まとめる予定にしていますが、時間がかかるようです。いずれにしろ、まとまりましたら御連絡します。

 2002
 12/25

打設したコンクリートの28日強度試験を行った結果、設計強度を下回っていました。そこで構造物をテストハンマーにて打撃試験を行った結果、設計強度を上回る結果が出ました。打撃試験を行ったのは28日強度試験を行った1週間後でした。さかのぼって28日の強度を推定したいのですが、どうしたらよいでしょうか。過去レス等読むとゴーラル曲線なるものがコンクリート示方書にでており、また式も載っているそうですが、その本がないため(横着してすみません)解りません。エクセル等で作成した式があれば送信していただければ大変嬉しいです。都合の良いお願いですみませんがよろしくお願いいたします。 テストハンマーなどにより測定された強度の材齢補正は、ゴーラル曲線から求める方法のほかに、材齢係数による方法もあるようです。
また、国土交通省から出ている”テストハンマーによる強度推定調査の6つのポイント”によると材齢28日から91日の間に測定し、補正は用いないとのことです。まだ、未完成ですが資料を送付します。完成後、HPに貼り付けます。

 ゴーラル曲線について。
 テストハンマー&材齢補正 
 どちらもEXCELです。確認してください。
ZIPで圧縮しました。12KB,13KBほどです。2002/12/27 ウィルススキャン済み。

2003

5/1

6/15

一般家庭の通路(普通車が通行)の舗装をしたいのですが、強度、スランプ粗骨材等の仕様を決めかねております。コンクリート厚 100mm 鉄筋 直径6mm 150mm角メッシュの予定です。
 
 舗装のコンクリートは、舗装専用のものがありますが。伺いによれば、そこまで必要ではなさそうですので、一般的な土間コンクリートで良いのではないでしょうか。ただし、専門家が打設する場合と、そうでない場合では若干仕様が異なります。又、下地処理によっても異なります。専門家にお願いするのであれば、呼び強度21、スランプ8、骨材寸法40(21-8-40N)となりますが、家庭で打設するのであれば、少し扱いやすい柔らかめのスランプ12、15程度がよいと思います。骨材も小さめにした方が良いと思います。従って(21-12-25N)あるいは、(21-15-25N)等でしょう。蛇足ですが、舗装の場合は、特に路盤処理を確実に行って下さい、沈下などによりひび割れが発生のおそれがあります。又、打設時の下層処理、気温などに注意してください。コンクリートの水分減少により押さえが困難になります。打設後は、可能な限り早めに散水養生を御願いします。

2003

6/14

 

コンクリートの中性化で、鉄筋が入っていない場合、どんな変状・被害が出るのでしょうか。化学式をみれば、炭酸カルシウムに変化しているので、柔らかいまたは粉状のものになるのかと思ったりします。どの本を読んでも、pHが低下することによる、鉄筋の腐食のことしか書いてありません。  中性化による変状について一般的に言われていることに、炭酸カルシウムの生成に伴い、体積が増加し細孔量が減少することによる強度増加があります。また逆に、セメント硬化体の大部分を占めるC-S-Hも炭酸化に伴い分解し強度低下を招く、などとされています。これは、炭酸化に伴う強度増加が、また、C-S-Hの分解が進んでいるものに強度低下があるとのレポートが散見するところから言えるようです。いずれにしろ、中性化によるコンクリートの力学特性は大きく変化しないと考えられています。中性化による劣化について考える場合、ご質問にあるように、鉄筋の腐食による影響が大きいため、その検討が主になります。

 なお、中性化の機構など詳細は、(社)日本コンクリート工学協会発行 「コンクリート診断技術」などが参考になります。

10

2003

7/1

 

28日圧縮、引張試験は必ず行われる実験ですが、行う目的は何でしょうか?
一般的になった理由も教えていただけると助かります。
コンクリート強度として、圧縮、引張り、付着、支圧、曲げ、せん断など各種の強度があります。圧縮強度はほかに比べ大きく、構造設計での活用度が高く、また、各種強度への推定が可能であることから、また、試験方法が簡単であるという理由から一般的に採用されています。

28日については、土木学会のコンクリート標準示方書などの解説に、「コンクリート構造物が適切に養生されている場合、圧縮強度は材齢とともに増加し、標準養生を行った供試体の材齢28日における圧縮強度以上になることか期待される。」との記述に伺うことができます。

JISA5308レディーミクストコンクリートの種類も、呼び強度として圧縮強度及び曲げ強度を規定しています。また、指定事項に材齢があり短期で7日、長期で91日などが用途によって採用
されています。昨今は、高強度の需要もあり、今年の11月予定の改正では、追加されます。詳細は本ホームページ“生コンてなーに”に掲載する予定です。ご活用ください。
 

11

2003

7/28

コンクリートの試験強度と測定式から求めた値が異なる結果となりました。試験強度の値が測定式より求めた値よりも小さくなりました。コンクリートの強度は養生時の温度に強く影響すると言われていますが試験強度と推定式の値が異なる原因は他にどのようなことが考えられますか?もし何かお分かりであれば教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。 コンクリートの強度を設計するに当たり、水セメント比説、セメント水比説などいろいろな法則を検討し決定していきます。材料の種類の多さ、また、要求される強度の種類など、条件が多様化していることによります。一般的に、生コン工場ではセメント水比説を用い設計し、実績値から各種推定式を算出しております。ご存じの通り、20±2℃の標準養生において強度の評価をしますが、強度発現に多くの変動要因(別紙Excel)があり、ある程度のばらつきがあります。余談になりますが、設計においてはこれらを考慮し、安全率を算入しています。ご質問の変動要因は、スランプ、空気量、強度についてまとめましたので参考にしてください。

   近況調査結果の質問資料03

 

12

2004

2/23

HP上のGoral曲線に関し定数a、bの根拠を教えて頂きたい。といいますのは、昨今高強度需要が増加傾向に有る中、56日材齢でのデータも推定したく思っているからです。ぜひ、当ファイルの概要をご教授頂ければ有り難いのですが・ 各定数及び算定式は、土木学会『コンクリート標準示方書』施行編4.2.5 コンクリートの力学的特性の設計値によっています。(52頁)また添付ファイルにも、出典、算定式概要を書き込みました。参考にしてください。

関係式の概要は以下の通りとなっています。
(解4.2.11) f'c(t)={t/(a+bt)}d(i)f'ck
(解4.2.12) fck(t)=√f'c(t)
ここに
f'c(t): 材齢t日におけるコンクリートの圧縮強度(N/mm2)
ftk(t): 材齢t日におけるコンクリートの引張強度(N/mm2)
f'ck: コンクリートの設計基準強度(N/mm2)
t: 材齢(日)
i: 設計基準強度の基準材齢(日),i=28または91
a: 解説 表4.2.3を標準とする
b: 〃
c: コンクリートの乾燥の程度等による。標準は0.44
d: 材齢28日に対する材齢91日の増加率
d(28)は解説 表4.2.3を標準とする
セメントの種類によらずd(91)=1とする

 
 

13

2004

2/27

 

水セメント比から強度を計算する計算式はどうするのですか。
24N−8−25BBW/C55%以下にする強度が27Nなるそうですが、どういう計算式なのでしょうか
コンクリートへの性能要求が高まり、この問題がますます増えるかと思います。これには配合設計の元となる材料、特に骨材の特性を知る必要があります。長野県は地区により骨材事情が異なり、砕砂砕石使用と川砂川砂利使用と大きく二通りに分けられます。特性も異なり、砕砂砕石の場合は、単位水量が大きくなる、同じW/Cでの強度発現が大きいなどがいえます。

事例から強度について説明いたしますと、
砕砂砕石使用の強度算定式=25.0C/W-12.2,
川砂川砂利使用の強度算定式=26.2C/W-18.5の工場があります。

このとき呼び強度に割り増しを加えた強度30で計算しますとそれぞれW/C=59.2%,W/C=54.0%となります。川砂川砂利使用の場合性能要求55%をクリアーしますが、砕砂砕石使用では出来ません。それをW/C=55%で逆算しますと強度33.3を得ます。これを安全側の呼び強度に置き換えると27あるいは30となります。

長野県においては、協組ごとにまとめ、お客様にご理解をお願いしております。14年度協組単位でまとめた調査資料を送付いたしますのでよろしくお願いします。
 

 近況調査結果の質問資料01

 

 

14

2004

5/31

生石灰混入によるポップアウト現象が発生しました。ひびわれはみれれません、またコア抜きをして強度を見たのですが強度も出てまし。3年ほど経ちますが、その後の反応は見れれません。
この現象について詳しい文献などないでしょうか?また今後この建物が大丈夫という(補修など対策をして)文献や知ってみえる方、教えてください
 

こんにちは、書類受け取りました。、ありがとうございます。
今回の問題はX線解析をした結果、砂に混入した生石灰によるものと判断しています。自然にないものがどのように混入したのか?土壌改良材という説が有力ですが。


1)
現在、調査中ですがちょうど良い文献が無く、時間がかかりそうです。とりあえず、手元の資料を送付します。

 セメント・コンクリートの知識 昭和58年
 コンクリート工学論文集 V14 No2 2003
 

2)
膨張剤、ドロマイト、石灰石、クレーム処理例を参考資料として送付します
 

15

2004

6/22

1N/mm2は、厳密にはどういうことなんでしょうか。

たとえば呼び強度21Nの21って建物にどれくらいの荷重がかかるといいということですか?
210kgの時は1cmのサイコロに210kgの人がのっても大丈夫と聴いたですが


 
呼び強度は、現在SI単位(国際単位)を使用しておりご存じの通り、21N/mm2としています。かつては、210kgなどと呼んでいました。正式には、210kgf/cm2としておりました。
この新旧の換算は、1kgf=9.80665Nですので
 

21N/mm2=205.9kgf/cm2となり、質問通り1cm真四角に210kgの人が乗っても大丈夫となります。

(予備知識)
従来から、重量をkgで表し、力の意味で表したり、質量の意味で用い混同されていました。平成7年にSI単位に移行した折りに、整備し、力はkgfからN(ニュートン)へ、質量はkgとしました。
N/mm2はMPa(メガパスカル)とも用い、今後この使用になりそうです。
生活用語が学術的に定められますと、意味がわかりずらくなるのは否めません。

16

2004

11/13

コンクリートは新築後1年くらでどのくらいの含水率でしょうか?
 
コンクリートの含水率を考慮するに、コンクリートの65〜80%を占める骨材と、残りのセメントペーストとを分ける必要性がある。
骨材については、吸水率を基本と考え、良質なもので1%前後から基準上限で有れば3%前後となるので、この範囲とする。しかし、セメントペーストについては、複雑な化学反応であり、多くの変動要因が有るため予測が難しい。
伊東茂富著「コンクリート工学」によると、水和度0.5、W/C50%とした場合、硬化ペーストの各構成成分で毛細管水(自由水)をセメントペーストの35%、ゲル水10%程度としている。また、セメントペーストの毛細間隙と圧縮強度の関係に於いても、W/C50%で45%程度となっている。よって、1m3中250〜300リットルのセメントペーストと想定すると、11〜13%を水と考えて良い。骨材とあわせると、コンクリート全体で3〜7%程度となる。
ただし、コンクリートの養生が、水中あるいは気乾であったかで、大きな差があるので、推定は難しい。参考に、再生コンクリートとしてコンクリートを骨材として使用する場合の吸水率を粗骨材で、7%ととしている。
質問に対する解答にならなくて、申し訳ありません。

 

17

2004

12/14

今回お尋ねしたいことは、「テストハンマーにおける強度推定調査」について、普通コンクリートでは28日より前に調査を行う場合材齢係数を換算して行いますが、早強コンクリートの場合には材齢係数などというものは存在するのですか?
 
JISA1155コンクリートの反発度の測定方法解説によると、
得られたデーターの反発度の測定結果から強度を推定する方法について、明確に推定することが難しいとしている。従って、リバウンドハンマーの点検を必須条件としており、補正は、打撃角度、測定面の含水状態で行うとしている。
また、(独)土木研究所、テストハンマーによる強度推定調査の6つのポイントでは、ぬれている場合とJSCE−G504による補正、また、質問にある若材齢の補正がありますが、補正係数の使用については、精度が向上するとは言えないとしている。
前述の土木学会JSCE−G504の硬化コンクリートのテストハンマー強度の試験方法では、傾斜角度、直角な圧縮応力を受けている場合、水中養生についての補正があります。
これらから見ますと、コンクリートの配合などによる補正係数はありません。

18

2005

1/29

ニュートンとメガパスカルの関係がよくわかりません教えてください
 
固有の名称をもつSI組立単位としてN(ニュートン)及びPa(パスカル)があります。そこでは、Nは力を、Paは圧力・応力としています。単位間の関係は、1Pa=1N/m2となっていて、Paは単位面積あたりの力を表しています。
生コンクリートの強度は、N/mm2で表すため、m(メートル)とmm(ミリメートル)を換算しますと、1MPa=1N/mm2となります。
質問箱15には、N/mm2について説明しておりますので参考にしてください。

19

2005

8/7

砂防ダム(コンクリートダム)の施行をこれから実施しますが、リフト高さにより旧コンクリートの材令を確保するために、次回の打継ぎ日数の規定が有りますが、日数の間隔を取ることの要因はどうしてでしょうか?コンクリートの強度との関係が有るのでしょうか、単純に養生期間として考えるのでしょうか?
 
 今回の場合打設日数を開けるのは、砂防ダムとのことですので、マスコンクリートとしての対応と考えるべきでしょう。
 水和熱による、温度収縮の抑制を考慮していると考えていいと思います。今回のことについて、現状を聞きましたら、抑制のため3日程度打設間隔を開けているようです。多い場合、5日もあるとのことです。
 ちなみに、建築学会調合設計指針によると断熱温度上昇は2,3日で最高に達し、C=300kg、練り上がり温度20℃で温度上昇量は45℃程度となり、4,5日で平衡となっています。また、コンクリート工学協会ひび割れ制御指針にも、打ち継ぎ時期の考察があり、温度上昇の低減のため、高さ方向の分割打設が有効との記述もあります。

20

2005

8/7

自宅の駐車場スペースをコンクリートで作ってもらいましたが、下からシミが浮き出て、打ち直しをしてもらいました。前回は12月の寒い時期だったため、2回目の工事は秋の日差しも強くなく、雨の降らない好条件の中での工事でした。ところがまた同じようなシミと今度は細かい
ひび割れも浮き出ています。知人に聞いたところ土地の水はけが良くないのでは。。。。と言われたのですが、地盤などは関係あるのでしょうか?
地盤調査票によるとN値=3です。SS試験、家の東西南北四隅の最終貫入深さは4.40m , 4.20m ,4.35m ,4.20mです。家の西側に田んぼがあります。業者側は今のシミは研磨すれば薄くなるとの見解です。もしコンクリートを打ち直したとしても、地盤が関係あるのであれば同じ様なシミが浮き出てくるのでしょうか?ちなみに家はベタ基礎です。
 
 コンクリートの色むら、変色の原因は、内部及び今回のような外部要因により発生します。文面からは色合いがはっきりしていませんが、褐色であれば、有機物、水酸化鉄のさび、泥質微粒分などが考えられます。またグレーの色調での色むらは配合による要因などが考えられ、水酸化カルシウムの多寡により、光の乱反射によるものといわれています。
 今回の場合、配合や打設条件などが不明ですので、限定はできませんが、路盤材、路盤紙などが不適切であれば、土壌中の泥分が混入することも考えられます。コンクリートの場合、有機物などが多量に混入すると、硬化不良の原因にもなりますので注意が必要です。
 微細なひび割れについては、状況を詳細に調査しないとわかりません。発生時期、発生箇所ひび割れ状況、環境、養生方法など多岐にわたります。お近くの専門家に見ていただくのが良いかと思われます。現在、コンクリート工学協会のコンクリート診断士などが資格化されています。

21

2006

1/16

砕石プラントで試験室をしているものです。砕石2005の配合比の求め方を教えていただきたいのですが?
当社では、砕石2005を道路用砕石、5号+6号で生産しております。配合比率はだいたい55対45ぐらいです。製品としての日常管理はしているのですが、もととなる配合設計がよく理解できません。なにか参考になることがあれば教えてください。
 生コンに使う砕石の品質については、JISA5308付属書1とJIS製品として、JISA5005で規定されています。併せて確認してください。
 混合比率については、5号、6号ということですので砕石2015と砕石1505として考えなければなりません。ここで、ふるい分け(粒度)を見ると、道路用と生コン用では使用するふるいが生コンの方が多くなります。(下記参照)
 従いまして、製品を生コンの砕石2015と砕石1505の粒度範囲に入るかの確認を行い、使用する必要があります。その後、砕石2005の粒度範囲に適合する、比率を求めてください。



26.5 19   16 13.2  9.5  4.75  2.5 目の開き
 25   20  15   -    10     5    2.5 呼び名
100  85   -    0     -      -    -    5号(20-13)
      100  -    15    -      -    -

      100  -    85    -      0    -     6号(13- 5)
       -     -  100    -     15   -

26.5 19  16  13.2   9.5  4.75  2.5 目の開き
 25   20 15    -     10     5    2.5 呼び名
 100 90  -     -      0      0     -   砕石2015
      100  -    -      10     5     -

      100  90   -     40     0      0  砕石1505
        -  100   -     70    15     5

26.5 19  16   13.2   9.5  4.75  2.5 目の開き
 25   20 15     -     10    5     2.5 呼び名
 100 90  -      -     20    0      0   砕石2005
      100  -      -     55   10     5
 

22

2006

2/14

品質管理監査の監査項目を教えてください。 全国会議のホームページで公開していますので参考にしてください。

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全国会議 ホームページ
http://www.hinkankaigi.jp/
監査基準の他、制度解説、結果の公表も行っています。

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23

2006

4/27

 

コンクリートのメカニズムについての質問です。
水和熱膨張は材令何日まで続きますか? また、コンクリート自己収縮は材令何日から何日までですか?
水和熱膨張で、手間取っています。ミクロ的には、セメントのゲル化で完全な水和で約2倍になるといわれていますが、コンクリート全体では、収縮現象ですので、時間と全体の影響がわかりません。水和反応は初期が顕著ですので、一週間程度ではないでしょうか。

 自己収縮については、土木学会「平成8年度制定 コンクリート標準示方書 設計編」第三章3.2.7収縮に解説されています。水セメント比による影響が大きく、小さいほど早く長期に渡たっています。高強度では凝結直後から長期材齢(3年以上)としています。表3.2.5は以下の通りです。


    材齢(日)
W/C(%) 1   3   7  14  28  90
50        0 30 80 90 100 120
40        0 70 100 110 120 170
30       50 100 170 210 250 280
20      100 320 360 380 400 470

以上です。

24

2006

8/5

 

わが国ではコンクリーとの供試体を高さが直径の2倍の円柱を採用としてますがそれはなぜなんでしょうか?また、コンクリートの強度というと圧縮強度や引っ張り強度をいいますが理由はなぜでしょうか? ご存じのように、圧縮強度は、品質が同じでも供試体の形状・寸法によって異なります。直径又は辺長が同じであれば、高さが小さいほど見かけ強度は大きくなります。しかしその比が1.5以上になれば圧縮強度の変化は小さくなり、その比が2の場合使用する供試体の寸法に多少の差があっても、強度に著しい影響を及ぼさないとされています。そんなことから、日本や米国は比が2である円柱供試体を標準供試体としています。
配合には、示方配合と現場配合があります。示方配合は「示方書又は責任技術者によって指示される配合で、骨材は、表面乾燥飽水状態であり、細骨材は5mmふるいを通るもの、粗骨材は5mmふるいにとどまるものとして示される。また、混和剤は薄める前の状態における量で示される。」としています、これは、工事において全く存在しない状態となっています。基準としている理由は、現場で施工されたコンクリートの配合の比較、将来的な劣化原因を追及したりするに、便利であるためです。現場においては、骨材の含水状態、5mmふるいにとどまる細骨材、5mmふるいを通る粗骨材量などを考慮し補正し使用することとなります。
コンクリート強度は、圧縮、引張り、付着、支圧、曲げ、せん断などあります。そのうち圧縮試験が採用される理由などは、この質問箱の13にもありますが、他の強度への推定が可能であり、試験が簡単であるからです。また、圧縮強度と引張り強度(割裂方法)及び曲げ強度はJISでも規定されているため、一般的になじみが深いのではないでしょうか。

25

2006

8/5

 

普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートは10年後にどのくらいの強度が保たれているのでしょうか?91日間の強度成長の資料は見かけるのですが、10年間の強度の増加・減少が分かりません。
コンクリートは一般に何年ぐらいまで強度が大きくなり、何年後に強度低下がみられるのでしようか。資料があれば教えてください。
 
圧縮強度は、一般的には材齢が進むほど増加し、その割合は1、2週間までが最大ですが、湿潤が保たれていれば6ヶ月あるいは1年ほど増加すると言われています。その後もコンクリートの場合は持続するようです。資料によると、モルタルの場合では5年程度で低下傾向があるとしています。参考資料は、現在手許にあるもので、この質問箱で良く参考にさせて頂いている「森北土木工学全書 コンクリート工学 伊東茂富著」から下記表を添付します。

28日強度を基準とした強度比
セメント:   3    7    3     6      1   2   3   5   10   20
の種類:  day day mon mon yea
普通 :    0.40 0.68 1.25 1.33 1.32 1.47 1.44 1.40 1.42 1.45
普通(AE):0.42 0.67 1.15 1.18 1.25 1.25 1.32 1.32 1.36 1.29
早強 :    0.60 0.73 1.08 1.16 1.19 1.23 1.30 1.24 1.14 1.26
中庸熱 : 0.32 0.45 1.71 1.95 1.19 1.66 1.85 2.00 1.76 1.89
高炉 :    0.44 0.65 1.17 1.31 1.35 1.42 1.45 1.48 1.50 1.50

 

26

2006

12/27

 

自宅の駐車場をコンクリートにしましたが、出来てまだ3ヶ月位しか経っていませんがコンクリートに黒っぽい(グレー色)の斑点模様が一面に見られます。クレームを出しましたが色むらはクレームの対象にはならないといわれ何もやってくれません。駐車場入り口は砂利道で雨が降ると泥になり車で出入りすると駐車場が泥んこになってしまいます。業者はそのせいもあるといってました。が泥も関係しますか?
色むらを消す対処方法を教えて下さい。
 
 文面のみでの判断は難しいですが、内容から推測しますと、ほぼ、質問文にある「色むら」として良いと思います。色むらの原因は、材料の違いによるもの、あるいは表面での生成物の違いによるとされています。今回の場合は材料の違いは考えづらいため、表面に生成した組織の違いと考えられます。濃い部分は板状の水酸化カルシウムが重なり合い密実な層となっています。これは時間経過に伴い炭酸化します。また、淡い部分には、これらはほとんど認められません。白く見えるのは、乱反射によるものとされています。従いまして、泥が原因ではないでしょう。  色むらの対処法は、これといってありません。現在、剥離、ひび割れなどの不具合がないのであれば、散水などによる養生を行い、経過を見て下さい。色むらも平均化すると思います。
27
2007
約22ヶ月経過した基礎コンクリートがステンレス製のパテ用のヘラで削れます、問題はないでしょうか?
削れる程度は、割れずに、ヘラの先で削ったコンクリートにスジが残るくらいです。例えるなら硬くなった餅を刃の欠けた包丁で切った時に餅の切断面に包丁が入った所までスジが出来る、と同じです。
削れる部分をシュミットハンマーで測定しましたが、ほぼ設計値(90%〜110%)でした。
 ご質問からうかがいますと、表面の硬化不良と考えられます。
 シュミットハンマーでの強度は、ほぼ設計値程度との事ですので、コンクリート自体は問題ないと思われます。ただし、コンクリート表面からの劣化が、今後、コンクリート内部へも影響していくと考えられますので、詳細な調査と補修などが必要かと思います。
 要因及び対策などは、本来、設計・施工図書、構造物の目視・詳細調査、環境など多方面に渡る調査が必要です。お近くのコンクリート診断士に、ご相談するのがベストです
28
2007
湿潤養生の期間を教えてください。
 海岸工事を行っており、寒中の施工となっています。生コンは、普通ポルトランド+促進剤としています。この場合、仕様書では寒中コンクリートの表5-5の(2)に属する時10℃以上2日、保温期間として0℃以上2日の4日間の養生期間となっています。[また湿潤養生に保つ養生期間として、1-5-3-8養生に示す期間も満足する必要がある。]とある。しかし、1-5-3-8の表5-3の下には[寒中コンクリートの場合は、1-5-6-4寒中コンクリートの規定による]と記載されている。
今年に改定された仕様書に、夏場の普通のコンクリートの養生期間も温度別に養生期間が分けられているようですが、寒中コンクリートの湿潤養生(散水)の場合、仕様書の1-5-3-8の夏場の養生期間と同じでなくてはならないのでしょうか。
 ご質問の仕様書がよく分からないのですが、県・国の仕様書の基本が土木学会の「コンクリート標準示方書[施工編]」になっていますので、そこから引用します。
 ご質問の表5−5(2)は、10.9寒中コンクリートの施工の”養生”の解説表10.9.1所要の圧縮強度を得る養生日数の目安、に当たると思います。そこには、早強ポルトランドで2日の養生日数が目安とあり、その後2日間は0℃に保つとなっています。
 また、この解説に以下の記述があります。
(4)について、給熱する場合温度保持に気を取られ、十分な湿分を忘れ乾燥させてしまう。・・給水が必要である。・・・
(5)について、寒中コンクリートは、保温または給熱養生終了後低温にさらされ・・養生は初期凍害に対して抵抗するのに必要な強度が得られた後も継続し、予想される荷重に対して必要な強度か得られるまで行う必要がある。
(6)について、保温養生あるいは給熱養生を終わった後、・・急に寒気にさらすと、・・表面にひび割れが生じる・・養生終了後に寒気に接して凍結する事が予想されるときは、養生の打ち切り直前には散水しない方がよい。
 従って、ご質問の養生期間だけでなく、強度発現も考慮するようにとのことです。また、養生期間中は、給水を行い、乾燥に注意しなければならないとなっています。当然のこととして、凍結させないことが必要です。
29
2008
建設物価に記載されている生コンクリートはJIS製品と解釈しております。
 しかし混和材で高性能AE減水材(剤)を使用した場合はJIS製品でなくなるのか
お教え下さい
 現状から説明いたしますと、平成20年10月1日から新JIS制度となるため、前提が少し変わりました。建設物価にあるものが必ずしも、工場によってはJIS製品ではないということです。新JIS制度に"製品認証"と"第三者認証機関"の導入が行われ、認証の範囲が明確にされたためです。
 従いまして、工場で使用する材料、認証範囲によりJIS製品であるのかどうかを確認する必要があります。ご質問の高性能AE減水剤についても、工場で使用が標準化され、認証を受けているかどうかで、JIS製品かどうかの判別になります。
 長野県内においても、砕砂、砕石使用の工場で高性能AE減水剤を標準化し、JIS認証を取得している工場が多くなりました。また、逆に出荷の実績が少ないため、"舗装コンクリート”をJIS製品としていない工場が増えています。
30
2008
コンクリート打設後、上に玉砂利(白系)ひきますが、水が溜まった箇所の玉砂利が赤っぽく変色してしまう事例が多くみられます。どうしてか不思議でなりません。理由がわかるのであればお教え下さい。  コンクリートに関わる変色で赤色の場合、酸化鉄と菌類によるものと考えられます。酸化鉄の場合、コンクリート中の鋼材、骨材中の鉄分、流入した水分に含まれたものなどが原因となります。また、菌類の中ではピロネアなどが、コンクリートの中性化が進んだ後、増殖し急激に乾燥した時など赤色が残るとされています。
31
2009
シュミットハンマーで9点測定します。この場合
タテ(5cmX3=15cm)・ヨコ(5cmX3=15cm)のメッシュを壁面にチョークで描きます。各々順次測定します。その結果偏差が平均値の20%以上になる値があれば、これに変わる測定値を補うものとする。とありますが具体的にはメッシュから外れた部分でその不適当個数分だけ別のメッシュを描き測定するのですか。
 JISA1155コンクリートの反発度の測定方法の本文と解説から判断しますと、適当に範囲を変えてとありますので、範囲外で行えばよいようです。ただし、後でとなると大変ですのである程度多めに測定点を設定し、測定すれば良いかと思います。ものによっては3×3が不可能な場合、避けなければならない部分があれば、測定点を変更しなければならないので、候補点を多くしたほうが良い思います。
 材料学会では、測定点を20点とし、マーカーも出ていましたので、それを使う手もあります。
32
2009
 鉄筋構造物のボックスカルバートにおいて、高さが7mあるので5mで止めるよう、発注官庁で言われました。中何日置けば打設ができるのでしょうか。  打ち継ぎについて。
 水平打ち継ぎの時期については、下部コンクリートへの影響と上部コンクリートへの温度発熱の影響を考慮する必要があります。当然のことながら短時間では下部へ振動を与えるため、避けなければなりません。部材の大きさ、外気温などの影響も加味する必要がありますが、水和熱は2〜3日でピークになるため、ある程度日数を置いたほうが温度ひび割れの危険性を低減できます。
 また、打ち継ぎ面の処理方法によっても、日数が異なってきます。打ち継ぎ改良剤使用の場合、一部技術資料では短時間より24時間後の打設のほうが付着強度が良好との報告もあります。ワイヤブラシによる表面処理は、打設後12〜24時間後となりますが、グリーンカットでは1〜3日後のある程度の強度発現が必要です。何れにしても、表面処理、打ち継ぎ施工の良否が良いコンクリート造りの分岐点になります。

 最後に、最良の打ち継ぎ目のマニュアルを追記します。「打ち継ぎ面を約1ミリ削り、セメントペーストを塗って打ち継ぎ後約3時間後に再振動を与える。」
33
2009
 小島でコンクリート構造物を作成します。井戸を掘ってコンクリート用の練り水にしたいのですが、塩分含有量が高いと思われます。塩分濃度を下げて使用したいのですが、、どの位まで含有率を下げればよいのでしょうか。  コンクリートの練り水としてJISA5308附属書Cの規定では、塩化物イオンだけでなく、練り水として下記の通り決められています。

懸濁物質の量  2g/l以下
溶解性蒸発物質の量  1g/l以下
塩化物イオン(Cl)量  200ppm以下
セメントの凝結時間の差 始発は30分以内、凝結は60分以内
モルタルの圧縮強さの比 材齢7日及び材齢28日で90%以上

問い合わせの塩化物イオンについては、パーセントで表示しますと0.02%となりますので、ご注意ください。ただし、JISの基準では、基準に合わせて薄めれば良いとはなりません、あくまでも使用可能かどうかの基準としていますので、併せてご検討お願いいたします。
34
2010
 コンクリートの圧縮強度を材齢7日と28日で行ったのですが、4日目の圧縮強度はどうなのかとの質問がありました。7日と28日の圧縮強度のデーターがあれば、4日目の圧縮強度を計算で出すことはできるのでしょうか。計算式があれば教えていただきたい。  コンクリート圧縮強度の推定については、本来、出荷工場の推定式を使うこととなりますが、あまり用意されていないようです。また、養生によって、強度発現が異なりますので、正確に推定するということは、難しいようです。
 ただ、おおよそであれば、土木学会『コンクリート標準示方書』2002施工編4.2.5 コンクリートの力学的特性の設計値による。(52頁)を用いて推定しています。

 

 

 

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2011. 1. 11